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2015年 01月 30日

金管楽器のマウスピース制作


私は以前にホルンのマウスピースを6本作りました。右端が1作目で左端が6作目です。

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(2作目はホルン愛好家の方に譲りました)

何故作ったのか。それは、果たして自分に金管楽器のマウスピースを作ることが出来るのか?という挑戦であり、また自己の技術力の検証とも言えるかもしれません。

たった6本しか作りませんでしたが、おかげで色々なことがわかりました。

ちなみに、マウスピースの製造に関しては全くの素人で、以前に先輩方々からお伺いした話を手繰り寄せ、私の工作知識と今までの管楽器修理調整のノウハウをミックスさせて、事実上「独学」です。


1・楽しい
ただの丸棒が少しずつマウスピースの形になり、最後は音が出るようになります。
これは物凄く楽しいです。

2・キリコを頭から被る。
ホルンのマウスピースでも結構な量を削り込む為、キリコ(切子・金属を削って出る金属片)のシャワーです。全身に浴びます。

3・キリコが熱い
ワークに熱を帯びてきて、熱いキリコがハンドルを握る手に掛かります。

4・慣れればそれほど時間が掛からない
6本目は約3時間で完成しました。しかし、非常に集中力が要ります。

5・段取りが重要
管楽器の修理調整と同じで、段取りが重要です。ちょっとでも工程がずれると時間と仕上がりに影響が出ます。

6・治具、工具はすべて自作または加工
内径を削る刃物から、旋盤に噛ませるための治具まですべて自作です。

7・作ることよりも「何を作るか」が大事

これら以外にも小さいことも含めて色々な気づきがありました。


ホルンのマウスピースを作るにあたり、まるまるのコピー品を作るのは面白くないと思いましたので、ミックスさせたものを作っていきました。
ホルトンXDC、ストークCMA、ニューヨークバック7、ジャルディネリS15、などなど。 
結果、色々なことが試すことができたので、挑戦は大成功といえます。

しかし、自分にマウスピースを作ることが出来る。それが証明されたのはわかったとして、では何を作るのか。どんな寸法で、どんな機能を持つものを作るのか。設計は。

コピーを作るとすれば、誤差を考えても数本もしくは数十本作れば、コピー出来ます。

ホルンのマウスピースを作れた。この事実でおそらく私は準備さえすればトランペットからチューバまで、金管のマウスピースならどんなものでも作ることが出来るはずです。

でも、何を作るのかが明確でなければ、物を作ることは出来ないのです。
しかしながら、明確でないとしても、実際に行動を起こしてみることもとても大事なことです。なんでもいいからとりあえずやってみよう!というチャレンジ精神で結果が出たのです。
これらのことを、私はマウスピース作りで学びました。


結局、マウスピース制作をきっかけに、マウスピースの調整や改造の経験を積み重ね、技術として身についた訳です。



追記1

当分ホルンのマウスピースを作る予定はありません。
オーダーもありませんし、自分で作りたいものもありません。
もし何かを作るとすればあれです。

フリューゲルホルンのマウスピースです。

自分としても、欲しいと思う音やアイディアがありますので、時間と気合と熱意が発生すれば……いつのことになるか……。



石井管楽器



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by ishiikangakki | 2015-01-30 22:50 | 金管楽器
2015年 01月 15日

サックスのストラップ

サックスの演奏に必要不可欠な物のひとつにストラップがあります。
20年前には種類も限られていたように記憶していますが、今では輸入品から個人製作品まで様々な種類のものが販売されています。
クラリネットやフルートは原則的にストラップを使いませんが、サックスやファゴットなどには使われます。楽器が大きくて重いので、安定して保持するための補助具がストラップなのです。
補助具とは言え、楽器の重さを引き受けるものですから強度が要求され、掛ける体の部位には圧力が掛かります。アンブシュアにも影響がありますし、演奏者の体格によってベストポジションとなる長さが変わりますので、長さ調整が細かく出来るかなどの機能的な要素も重要です。また楽器全体が振動している楽器を支えている紐やベルトですので、楽器の響きにも影響があると考えられます。
このように、サックスのストラップは楽器や演奏者に様々な影響のある用具ですので、現在多種多様なラインナップがされているのは、演奏者にとって選択肢の増えることに繋がり、より自分に合ったコンディションで演奏が出来ることに繋がっているのではないでしょうか。

私はサックス以外でもそうですが、修理調整の前後におおよその場合試奏をします。
その時にはマウスピースもストラップも自分の物を使用します。
私が使用しているストラップはこれです。
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自作です。
ベルト屋さんから譲って頂いた牛革の裏に羊毛100%のフェルトを貼り付け。真鍮にニッケルメッキのはと目。手芸用のポリエステル製のコードに、冬物コートに使われるボタン。そして、フックはスターリングシルバー製の自作フックにビニールチューブを被せてあります。コードが通るフックのリングはサックスのストラップリングと同じ位置になるように内側に曲げてあります。
10年前に作ったもので、自分がストラップを作るとどんなものが出来るのかを試した見たものでした。
10年経った今、作るのか?
実はちょっと興味のある素材があるので、それで作ったらどのような特性が出るのか。

そのうち試しに作ってみようと思います。

これは古いストラップです。

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Sermer MADE IN ENGLAND とあります。帯の幅やスライダーとフックの造作は個人的に好きです。これをモチーフに作ってみるのも面白いかも知れません。しかし、私がアルトで使用すると帯が長いせいかポジションを取ると首が締まります。苦しいです。
帯や紐の長さは演奏者の体格によっても、楽器や着衣によってもポジションが変わってきますから、現在細かく選定が出来るメーカーを選ぶのも選択肢の一つではないでしょうか。

このようなフックが金属で、ビニールチューブなどでカバーをされていないものは、本体のストラップリングを削ってしまい、最悪リングが切れる場合がありますので注意が必要です。

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これはまだ切れるまでには至っていませんが、削れているのはお分かりになるかと思います。

では、金属は良くないのか?と言えば悪いことばかりではなく、メリットもありますのでフックの選択についても検討頂きたい思います。

ちなみに、リングを削らない素材であるプラスティックのフックは重い楽器の場合割れてしまい、楽器が落下してしまう場合があります。こちらも注意点です。














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by ishiikangakki | 2015-01-15 16:23 | サックス
2015年 01月 09日

石井管楽器の放課後

石井管楽器です。

2つ目のブログになります。

なぜ、ブログを2つも作ったか。
それは、タイトルによって書きたいことが制限されてしまうからです。
もしかしたら今後もブログが3つ4つと増えるかも知れません(笑)

1つ目のブログは「秘密」です。
石井管楽器のこんなことやあんなこと、「秘密」を皆様に知って頂きたいと思って書いているブログです。

2つ目のブログは「放課後」
石井管楽器の本業務の「直す」からちょっとだけ外れて、クラブ活動的な内容を書きたいという趣旨のブログです。
ですので、私の管楽器に関する趣味の話、こんなものを自分用に作ってみました、こんな直し方を検証してみました、こんな実験をしてみました、こんなアイディアを形にしてみました、などなど「遊び」の要素が含まれています。

気楽にご覧頂ければ幸いです。

現在準備中のお話の写真だけ少しご覧ください。
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お楽しみに~~~。

石井管楽器


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by ishiikangakki | 2015-01-09 19:38 | 総合