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2015年 10月 02日

以前にブログで「玉出しとハネ出し」という記事を書きました。

管楽器の凹みを修理する道具に「玉」というものがあります。

凹みは主に金属の棒を管内に差し込んで修正をするのですが、曲管部では金属の棒が届かず修正が出来ない場合があります。

前述のブログ記事でも書いていますが、私は今まで「玉」を自作してきました。それは、曲管部のアールに合わせて削り出した方がより綺麗な仕上がりになるという考えがあったからです。

しかし、曲管部の凹み依頼が増えると、玉の自作はどうしても時間的な制限が発生します。

そこで、色々調べた結果、0.1ミリ径刻みという玉を製作される方がいらっしゃると聞き、10ミリ径から20ミリ径の101個を注文しました。

そして、今日、その工具を購入してきました。


玉_a0335229_19024439.jpg

早速、テストとして、YBB103のマウスパイプの凹みを出して見ました。
凹出し前。
玉_a0335229_19060777.jpg
凹出し後(9割方)。

玉_a0335229_19061818.jpg

とても良い工具で、大幅な時間短縮が望めます。
0.1ミリ刻みというのが、かゆいところに手が届きます。

しかし、万能設計の為、厳密にアールに合わない部分があります。

結論として私は、玉の自作からは解放されないようです。

玉_a0335229_19221021.jpg
左が今回の玉。右が私が自作した玉です。

しかし、この玉を使って、ある程度の内径がわかり、その寸法と、アールから、最適な形状の玉を、仕上げ用として自作すれば、時間短縮、仕上がりのクオリティの維持が見込めます。

清水の舞台から飛び降りる程の額の出資でした。

しかし、この出資は絶対にムダではないと信じています。

余談
この工具にはとても素朴なケースに収納されていました。

玉_a0335229_19173831.jpg
鍵前もとても素朴でしたので、しゃれで南京錠をつけて記念撮影しました。
この工具が盗まれるということはまずないと思いますので、南京錠は記念撮影時のみにしておきます。

石井管楽器











by ishiikangakki | 2015-10-02 19:26 | 道具


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