2015年 06月 12日
金管木管問わず、管楽器にはネジが使用されています。 そもそも楽器の構成部品の一つにしか過ぎなかったネジ。 それが、今では「ネジ一つで音が変わる」をキャッチフレーズに多種多様なの物が流通しています。 私が10代の後半の頃でしょうか、アメリカ製のトランペット「ヴィンセント・バック」で「ヘビーボトムキャップ」という、ネジ蓋が印象的でした。抵抗感が増えて音が遠くに飛ぶようになる、と聞いたような記憶が残っています。 それから、サックスのネックを締めるネジを、リガチャー用の小さい物に付け替えることが流行したり、材質や加工法にこだわったオリジナルのネジが開発販売が行なわれるようになりました。その流れが現在も進行形ではないでしょうか。 楽器の部品の一つで過ぎなかったネジ。本来の役割があります。 サックスは運搬や製造上ネック部を着脱式にしたほうが具合が良く、そのネックが演奏中にブラブラ動くのでは困るので固定するために機能する部品。 クラリネットについている、キーを挟み込むように固定するための「鍵ネジ(ピボットスクリュー)」と呼ばれる部品。 トランペットのピストン内部に汚れが入らない様に、また油や水分が楽器内部から外部へ流出しずらくするため「底」または「ボトムキャップ」と呼ばれる部品。 ネジは構造上取り外しが容易ですから、その中でも交換によって音や吹奏感に比較的大きな違いがあるものに、商品として価値が生まれているのではないかと思います。 ネジは部品同士を接合固定をするという特性上、本来の目的を果たしていなければ意味はありません。 その上で、技術者との対話、ネジの効果についての解釈、自分のニーズに合っているか。そのようなことから選び、より気持ち良く音作りが出来るセッティングを見出す。これも管楽器を演奏するうえでの調整範囲だと、私は思います。 もちろん、練習第一であることは否定しません。 管楽器は設計を元に精巧に作られたものですから、改悪になる可能性も否定しません。 また、ネジは締め方、固定の方法でも、吹奏感や音に影響がある場合があります。 突然ですが、サックスには1番管と2番管(朝顔から吹き口方向に進んで最初に大きく曲がる大きいU字管とその次の円錐状の長い管)の接合部を金属のバンドで締め付けてあります。 その締め付けネジが、メーカーによって違います。 ヤマハ製のサクソフォンは、次の写真の右側の金色が純正品です。 ご興味のある方がいらっしゃしましたら、ご説明させて頂きますのでお問い合わせください。 石井管楽器
by ishiikangakki
| 2015-06-12 19:08
| ネジ
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