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カテゴリ:金管楽器( 16 )


2016年 05月 09日

マウスピースのめっき掛け直し

表面が傷みに傷んだ、金管楽器のマウスピースです。

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ヴィンセントバック製の24AW、チューバのマウスピースです。

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ザラザラボロボロです。

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古いメッキを薬品で剥がしました。(剥がさないで上掛けをするケースもあります)
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傷を削り取り、
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磨き直すと、
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新品のようになります。
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マウスピースのめっき掛け直しは、めっき前の下地処理が重要です。
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研磨度合いは8割程度です。めっきも通常の膜厚ですので、傷や表面荒れがそれなりに残ります。
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めっきの掛け直しはそれなりの費用が掛かり、場合によっては掛け直す前との違和感が大きく感じることがあります。

石井管楽器では、お客様の要望を伺い、めっき剥離の有無、研磨の度合いや、めっきの掛け具合、めっき後の研磨有無、リム形状のコピーなどの手法を用い、より満足頂けるよう最大限の配慮を致します。

金管マウスピースのめっき掛け直しについて、細かく体系付けたプラン、料金表を作りたいと思っています。

今しばらくお待ちください。

石井管楽器



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by ishiikangakki | 2016-05-09 15:43 | 金管楽器 | Comments(0)
2016年 01月 24日

抜差調整

トランペットでは1番と3番の抜差管を演奏中に操作をして音程補正をします。

例えば、1番と3番のピストンを押して出す「レ(実音でC)」の音が高めなのは、トランペットを演奏される方でしたらほとんどの方がご存じのことと思います。

この音を出す際に左手薬指で3番抜差を抜いて、管を長くすることで音程を補正します。

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このように小指を添える持ち方もあります。

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しかし、楽器によっては、この抜差部が固く、薬指で操作するにはスムーズではない場合があります。グリスではなく「チューニングスライドオイル」という、これらの抜差しをスムーズに動作するためのオイルがありますが、それを使用しても固い楽器は固いのです。

この部分を修理調整によって軽くすることが可能です。

意外とその事実を知らない方は(私はリペアマンになるまで知りませんでした)現在でも多いのではないでしょうか。
私は、その事実を知ったときには、目から鱗が落ちるようでした。

抜差調整といいまして、全体の管の位置関係を考慮しながら、適切な位置に補正することで、抜差管の動きをスムーズにする調整です。

このような調整を施すと、指の力が少しで済むため、上記の音程補正の操作が楽になります。

抜差管の固さや作動具合は、最終的には演奏者の好みがあります。
しかし、軽く調整が出来るという事実を知らずに「固いのは当然」と思われているのは、勿体ないと私は思います。

抜差し管に動作調整について、ご興味のある方は是非ご相談を頂ければと思います。

また、同様にチューバも演奏中に音程補正の為に抜差管を手で抜差しする場合があります。
こちらも調整によって軽くすることが可能です。


余談ですが、この記事作成の為のサンプル楽器には第一抜差のサムフック(トリガー)が元々ついていません。

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このような楽器に後付けでサムフックを取り付けることも可能です。

石井管楽器









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by ishiikangakki | 2016-01-24 16:57 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 11月 16日

押金の軽量化

先日、秘密ブログでこのような記事を書きました。

押金の調整

この中で「押金の軽量化について実験をしたことがある」と書きましたが、その実験品がこれです。
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これは、十数年前にまだ旋盤などを持っていなかった頃に、電動ドリルとヤスリで加工し、磨いて金メッキを掛けたものです。

当時、貝の無い押金が、あるメーカーで採用されるなど、着目をされいていた時期でした。
そして、私もこのような実験をしていた時期でもありました。

ピストンフェルト

ピストンのバウンドを抑えるのに、ピストンフェルトをバウンドをしない材質に変えればいいのではないか?という発想と、実はもう一つあったのです。

それは、なんとなく押金を外したらどんなピストンの感じになるのだろうとやってみたのがはじまりで。

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すると、押金を付けた状態と違い、戻ったときのバウンドが減ったように感じました。

この結果から、ばねの力で押し戻すピストンの重さが軽くなれば、慣性質量が減るのでバウンドがしにくくなるのではないかと考えました。(計算はしていません、考えただけです)


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この軽量化押金、押し始めはクッと硬さを感じ、押し込んで止まるまでのばねの抵抗がきつい感じがしました。戻りはスパッと気持ち良い感触です。
バウンドの大きさに関しては、劇的に変わるという感じではありませんでした。

感覚的にこのタッチ感が気に入ったのですが、吹いた瞬間にタッチ感の良し悪しよりも、吹奏感の違いのほうがインパクトがありました。

管楽器が鳴っている状態=管内の空気柱に振動が発生している状態です。
これが、管楽器の音なのですが、例えば、トランペットの音を出すには「トランペット」を用いなければトランペットの音は出せません。

マウスピース等も含め大小の部品の組み合わせでトランペットが作られ、初めてトランペットの音が出せるのです。

楽器の部品一つ一つがどのように、楽器の音に関わっているのか、または関わっていないのか、関与度が大きいのか小さいのか、そのようなことを日々考えています。(管内の形状も含めてです)

その中でのこの実験。押金という部品、掘り下げて言えば、その形状や材質、貝の有無、貝の材質の違いなどが、多かれ少なかれ吹奏感に影響をしているのではないかと、考えるきっかけとなった訳です。そこから、押金とピストン、ピストン軸、フェルト類、ピストンばね、などが関わりあって、「バランス」が形成されているのではないか?という予測に発展していきます。

石井管楽器


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by ishiikangakki | 2015-11-16 18:49 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 10月 26日

アマドキーのばね

前回、「秘密ブログ」でこのような記事を書きまして、その中で少し触れたアマドキーのばねについてです。

アマドキーピストンパーツのワンオフ製作依頼

アマドキーのピストンを動かす為に小さいステンレス製のばねが入っています。

とても小さな部品です。ピストンよりも小さい部品です。

しかし、ばねは弾性がありますから、楽器の振動をひろって共振することも考えられます。
また、材質で特性が変わるピストンを、ばねの弾性力によって閉じる方向に働いていますから、ばねの素材を変更したり、処理をすることで、音や吹奏感への影響があるかも知れません。

そこから、私はこのばねにメッキを施し、メッキの種類を変えることで、機能性も持たせることが出来ないだろうかと考えました。

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左から、ゴールドプレート、ピンクゴールドプレート、そしてノーマルです。

実際にトランペットで試してみたところ、吹奏感と音(吹く側と聞く側の両方で)に変化がありました。

私の個人的な感想を簡単に(乱暴にかもしれませんが)申し上げますと、
ピンクゴールド→ダーク、柔らかめ、濃厚、しっとり。
ゴールド→ブライト、ピンクよりは硬め、艶やか、さっぱり。
抵抗としてはどちらも一定程度増すと思われます。
ちなみにテスト楽器はヤマハのシルキータイプ、ライトウエイトMLボアです。

部品の交換による調整すべてにおいて言えることですが、「違い」については様々な条件によって異なります。
聞く側、吹く側の個人差。
演奏場所の違い。
楽器の違い。
部品(マウスピースを含む楽器を構成する部品のすべて)の組み合わせバランス。
などなど。

様々な条件を踏まえ、多くの選択肢の中から選んで頂ければと思います。

石井管楽器では、このアマドキーのメッキ加工を施したばねを在庫しております。

ご興味のある方はお問い合わせください。
ご自身で交換の出来る方には、小さい部品ですから定型郵便での発送もお受けします。
石井管楽器




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by ishiikangakki | 2015-10-26 16:58 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 10月 16日

トランペットのボタン

トランペットの、指で押してピストンを動かす部分を押金(バルブボタン、フィンガーボタン等)呼びます。ここには、押金貝(バルブボタンパール、フィンガーボタンパール等)が埋め込まれているものがあります。
このパールは樹脂製の物もありますが、伝統的に天然貝が使用されています。

何故、貝が使用されているかというと、装飾的意味合いと、滑り止め効果が主な理由のようです。

オプショナルパーツとして、準宝石をあしらったボタンや、貝以外の素材を埋め込む方もいらっしゃいます。

ピストンを操作するためのボタンとは言え、吹奏感やタッチ感、音色等に影響のある部品ということで、トランペットの構成部品のなかで注目されているものの一つだと思います。

私も、この部品に関しては、押金自体の含めて埋め込み素材をとっかえひっかえ試し、研究しました。
また、素材を押金に固定する方法でも大きく変わります。
素材を固定する方法としては大きく2つです。
1・接着剤による固定
2・かしめる(素材をはめ込み、押金の金属で包み込むように固定する。

固定方法がカシメか接着剤かでも吹奏感や音色に影響がありますが、接着剤の種類の違いも影響があります。

石井管楽器では、現在ヤマハ社製のトランペットの押金の修理用に貝を在庫しています。

貝は2種類、オーソドックスな白蝶貝とダークなイメージの黒蝶貝です。
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古い貝を削り取り、
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お好みの吹奏感にあわせて(タイトorソフトの2種類です)接着剤を選定し、交換します。

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貝の表面は平面に削り、鏡面のように艶やかに磨きをかけています。
光の加減によって変わる色彩は見ていても飽きがきません。
手触りもよく、貝を交換するだけで、気持ちがリフレッシュします。
(天然貝の為、模様がそれぞれ異なります。模様をお選びすることは出来ません)

ヤマハ以外のボタンの貝を交換したい方につきましても、条件によっては可能な場合がございますのでご相談ください。

石井管楽器



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by ishiikangakki | 2015-10-16 18:59 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 08月 15日

バルブオイル

ピストン楽器の潤滑目的で使用されるバルブオイル。
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私が学生の頃は、中学でBB♭バス、高校でトランペットとピストン楽器だったわけですが、バルブオイルは「ホルトン」でした。

学校には備品のお手入れ用として、男性化粧品のような容器のヤマハ製バルブオイルがありました。
四角い容器に黄色い油(防錆剤の色と聞いたことがあります)で特有の香りがしました。

しかし、自分のバスにはそれを使わず、小遣いからオイルを購入していました。
楽器屋さんに友達と一緒に行ってあーだこーだと選ぶのも楽しかった記憶があります。

何故ホルトンにしたのか、それは、友達の薦めもありましたが、やはり外国製というブランドが私の心を射止めたのだと思います。

高校でトランペットを始め、やはりバルブオイルはホルトンでした。
ある時、楽器屋さんで「管楽器価格一覧表」を見つけ、バルブオイルの価格を調べました。

すると、「大瓶」サイズのオイルがあります。
すぐに楽器屋さんに行くと、大きい容器に入った透明のオイルで「ロシェトーマス」というものでした。

私は、バルブオイルは「汚れの付着を防止し、ピストンのコンディションの安定を図るもの(摩耗防止)」と考えていましたので、毎日ドボドボと差していました。ですので、少しでも安くしたい。透明であればホルトンのそれ程変わらないだろうという判断で、それを購入しました。

空のホルトンの容器に移し替えれば、見た目は変わりません。

しかし、使ってみると今までのホルトンとは違う感触(金属同士が直に触れ合うような感触、タッチ感、ピストンのレスポンスの違い)を感じました。良い悪いということではなく、好みに合わなかったのです。

結局、ホルトンに戻ったわけですが、オイル一つでも違うものだと高校生ながらに思ったのです。


バルブオイルには以下のような効果があります。
1・バルブ内の気密性の保持または向上(伴う吹奏感の変化)
2・バルブの滑り向上
3・汚れの付着防止
4・汚れを洗い流す「フラッシング」効果
5・バルブオイルの被膜効果(伴う吹奏感の変化)
など。

バルブオイルは様々なメーカーから、色々な種類が発売されています。

以前は各メーカー一種類が殆どでしたが、現在は楽器のコンディションによる相性やフィーリングの変化を狙って3種類ほどのラインナップを揃えるメーカーが増えているように思います。内容としては主に粘度の違いでスタンダードを軸に粘度の高いものと低いものです。

またオイルの元々の成分(鉱物油、化学合成オイル等)に違いがあります。

バルブオイルを変えれば、ピストンのタッチや、滑り、吹奏感などに変化があります。(ピストンのコンディションによって結果が変わります)

また、バルブオイルの差し方によっても傾向が変わります。(一度に差す量を少量にして回数を増やすなど)

バルブオイルの性質についての「傾向」は語れますが、結局は好みと相性になりますので、ご自身で色々試されると新たな発見があるかもしれません。
私で良ければ「バルブオイルソムリエ」とまでは名乗りませんが、相談をお受け致します。

石井管楽器

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by ishiikangakki | 2015-08-15 17:54 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 05月 27日

昔使っていたマウスピースその後

2か月程前にこんな記事を書きました。

昔使っていたマウスピース

こんなになってしまったマウスピースを磨いたら綺麗になりましたという話でした。
これです。
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そして、磨いたは良いがまた錆びるので、でも使わないしメッキを掛けるのもな~と思った訳です。

先週、別件でメッキ工場にお願いすることがあったので、ついでにこのマウスピースにメッキを掛けて貰いました。
これです。

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ピンクゴールドにしました。
先週の木曜日に発送して、今朝、到着という、素晴らしく早い仕事をしていただきました!

マウスピースの再メッキ(リプレート、メッキ掛け直し)は目安として1~2週間程で仕上がります。
もちろん、ケースバイケースではありますので、正確にはご依頼の際にご確認ください。
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左が再メッキのピンクゴールドです。

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石井管楽器では木管楽器のキーの再メッキや、マウスピースのメッキなどもお受けしておりますので、お気軽にご相談ください。

石井管楽器


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by ishiikangakki | 2015-05-27 14:18 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 04月 30日

唾抜きバネ

金管楽器で唾抜きという部品があります。ウォーターキーとも呼びます。

通常はバネの力で穴を塞いでいます。ちなみにこのバネは唾抜きバネ、またはウォーターキースプリングと呼びます。

ある時、自分のトランペットを見てこのバネの形状が気になり、色々調べ出しました。

この時に私が着目したのは巻き数です。

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写真左は国産製のトランペットで、右が米国製です。

国産が1回巻、アメリカ製は2回巻です。
バネの太さはほぼ同じです。

では、私が持っている国産の楽器にも2回巻のバネを付けてみよう、と思っても寸法上付けることが出来ません。

では、バネの太さを細くしたら2回巻のバネが出来るのではないか?

そして、作ってみたものが写真中央のバネです。


ちなみに、わたしは針金細工が趣味ですから、バネ作りも難なくやり遂げます。
熱処理の知識や加工法についても、長年の研究(趣味?)でクオリティを出しています。
このバネは想像以上に要素が多く、研究は楽しいものになりました。

結果は……この状態ではボツ判定でした。

これをきっかけに、このバネの研究が始まったです。あれから何年(十ウン年?)が経つのでしょう。

現在では、市販されている唾抜きバネの種類も増えています。メッキによっても違うそうです。

ご興味のある方はお試しされては如何でしょうか?

ちなみに石井管楽器では唾抜きバネのオーダーメイドをお受けしております。お気軽にご相談ください。

石井管楽器










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by ishiikangakki | 2015-04-30 18:30 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 04月 23日

ピストンフェルト

トランペットのピストンは、指で操作することで上下に動きます。
上下の停止位置は切り替わる管と管にギャップが出来ないように設計されています。
金属同士では雑音などの問題がありますから、クッション材が挟んであります。

クッション材としてはフェルトが一般的ですが、コルクやウレタンゴムなどが使用されていることもあります。
フェルトは一般的にプレスフェルトやクロスフェルトが多く使われていますが、現在では寸法の狂いがさらに少ない特殊なフェルトを用いたものも開発されています。


さて、昔の話になりますが。

私はトランペットの練習をしているある日、クッション材について一つアイディアが閃きました。
ピストンを押した状態から離して解放した時に、フェルトによってピストンがバウンドしますが、
このバウンドを抑えればきっとなにかしら良いことがあるのではないかと。

そして、ある素材でそれを作ってみることにしたのです。

それは、生卵を高いところから床に向かって落としても割れない素材。

衝撃吸収ゲルです。

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写真右が従来品、左がゲル製です。

ネットリとした材質ですので、くっ付かないように笠と当たる面には薄いフェルトを挟みます。

結果、吹いた感触に大きな違いはありませんでした。強いていうならば小さな違いとして音の「さわり」と言いますか、それが若干しっとりとしているような、ドライかウエットかといえばウエットな感じがしました。

しかし、操作音が静かになり、バウンドも無くなりました。笠に吸い付く様にピストンが戻るので、タッチ感にキレがあります。これに関しては大きな違いでした。

当時は以上のような効果が、大きなメリットとしては感じませんでしたので、自分の楽器に採用することもなくボツ企画となりました。

現在ではバウンドしにくい素材ものも市販されていますので、そちらをお使いください。

トランペットに限らず金管楽器で、衝撃吸収素材を用いたピストンバンパーにご興味のある方、ピストンの操作時の振動が気になる方など、是非ご相談ください。

石井管楽器



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by ishiikangakki | 2015-04-23 17:04 | 金管楽器 | Comments(0)
2015年 04月 09日

トランペットのスワブ

私が高校生の頃、トランペットの管内の掃除用具といえば、一般に流通されているものは今と比べれば少ないものでした。
写真のガーゼと掃除棒、フレキシブルブラシ。そして、マウスピースブラシとブラスソープ。
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現在は、かゆいところに手が届くように様々なものが販売されています。
マウスピース用のスワブからピストンの油汚れを落とすためのクリーナーまで。
また、ガーゼやクロスも合成繊維で汚れ落ちの良いものが多く販売されています。

ご自身で管楽器のメンテナンスをするうえでは、コストは掛かりますが選択の幅が広がり、より楽器や奏者に優しい環境になったのではないかと思います。

私は高校生の頃、おじさんに買って貰ったヤマハのトランペットを大事に使っていました。

本番の一か月前には必ず、写真のブラシを使って水洗いをするのですが、吹き込み管から覗くとどうしても取れない汚れがあります。
神経質な一面のある私は、それが気になってしかたありませんでした。

部活動ではクラリネットやサックスが演奏後必ず紐のついたハンカチを通してから楽器をケースにしまいます。
しかし、金管楽器は、ふ~っ!!と唾を抜いてオイルを差すだけです。
フルートは掃除棒にガーゼを巻きつけて管内の水分を除去します。
しかし、金管楽器は、楽器を片すと真っ先に教室の机を元に戻しています。


これで良いのか?

そう思った私は、ある時リコーダーの掃除棒にガーゼを巻きつけて、吹き込み管の掃除をしてみました。

しかし、ガーゼを細く巻きつけるのが難しいですし、なにより短くて奥まで届きません。

以後、フルートの掃除棒を使うなど、試行錯誤を繰り返し、行きついたのがこれです。
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スワブの自作です。当時使っていたものが残っていました。
吹き込み管に入るサイズに調整をしながら、テルテル坊主状にガーゼを凧糸で纏めました。おもりは、クリップです。確か管内が傷つかないように色付きの物を選んだ記憶があります。



時代が移り行き現在。

リペアマンになった私は、やはり仕事でスワブを使っています。
金管楽器用のスワブをです。
試奏後にマウスパイプに通しています。

もちろん、自作です(笑)
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技術レベルが上がり、おもりは釣り用、ガーゼは眼鏡用のマイクロファイバークロスを小さく切っています。おもりには傷防止のため熱収縮チューブで包んでいます。
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しかし、紐は相変わらず凧糸で変わりはありません。



※ここで、自作を試みる方、ご注意ください。
クロスの大きさが大きいと途中で詰まってしまう恐れがあります。
また、クロスの縛り方が甘いとやはりクロスが取れて管内に詰まる恐れがあります。
現在は昔と違い、品質の良い金管楽器用のスワブが発売されていますので、是非そちらをご使用ください。
石井管楽器
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by ishiikangakki | 2015-04-09 17:58 | 金管楽器 | Comments(0)