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2015年 12月 13日

参考出品(前編)

先月、石井管楽器は「産業ときめきフェアinEDOGAWA」に初出展しました。

お蔭様で大盛況で終えることが出来ました。
江戸川区でも管楽器の修理が出来るところがあることを、一定程度の周知が出来たのではないかと思っています。
来年も今回の結果を踏まえ、よりよい展示が出来ればと思っています。

今回の展示内容は、
「管楽器無料診断」
「管楽器分解組立の実演」
「管楽器カスタムパーツ、リニューアルマウスピース」
「代表石井の人柄」
でした。

この中で参考出品として展示したものに「水牛角製パーツ」というものがあります。

水牛角は昔より角細工に使われてきた素材で、印鑑や櫛、三味線の駒や三線のばち、尺八の歌口にも使われています。また、西洋の管楽器の先祖として「角笛」、角笛を由来としたツインク。ツインクのマウスピースには象牙や水牛角などが使用されていたようです。

このように、実は楽器となじみ深い素材である水牛角でなにか機能的な管楽器部品を提案出来ないかと考えたわけです。

今回、水牛角を用いたパーツとして提案させて頂いたのは2点で、サックスのサムレスト(拇指台)とトランペットのフィンガーボタンです。

サックスのサムレスト(拇指台)は左手親指を載せる部分で、この部品で楽器を支持しながらオクターブキーを操作するという、重要な部品です。

参考出品(前編)_a0335229_16583804.jpg

一般的には樹脂製のものが使用されていますが、歴史的に白蝶貝やエボナイトを採用していたメーカーもありますし、音色や吹奏感の設計的意図から金属製を採用しているメーカーもあります。

私は、水牛角にプラスティックにはない手触りの良さを感じましたので、サムレストに採用すると良いのではないかと考えました。

実際に試して見たところ、吸い付くような手触りが心地よいのです。

吹奏感はまだテストがアルトサクソフォンのみですが、プラスティックに比べ、若干抵抗感が増すように感じられました。

現時点で量産化は未定です。
しかし、ご興味のおありの方には、一点物として特注製作にて対応させて頂きます。
詳しくはご説明致しますので、お気軽にお問い合わせください。
石井管楽器

後編はフィンガーボタンについてです。



by ishiikangakki | 2015-12-13 13:20 | ものづくり


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