2015年 08月 15日
ピストン楽器の潤滑目的で使用されるバルブオイル。 学校には備品のお手入れ用として、男性化粧品のような容器のヤマハ製バルブオイルがありました。 四角い容器に黄色い油(防錆剤の色と聞いたことがあります)で特有の香りがしました。 しかし、自分のバスにはそれを使わず、小遣いからオイルを購入していました。 楽器屋さんに友達と一緒に行ってあーだこーだと選ぶのも楽しかった記憶があります。 何故ホルトンにしたのか、それは、友達の薦めもありましたが、やはり外国製というブランドが私の心を射止めたのだと思います。 高校でトランペットを始め、やはりバルブオイルはホルトンでした。 ある時、楽器屋さんで「管楽器価格一覧表」を見つけ、バルブオイルの価格を調べました。 すると、「大瓶」サイズのオイルがあります。 すぐに楽器屋さんに行くと、大きい容器に入った透明のオイルで「ロシェトーマス」というものでした。 私は、バルブオイルは「汚れの付着を防止し、ピストンのコンディションの安定を図るもの(摩耗防止)」と考えていましたので、毎日ドボドボと差していました。ですので、少しでも安くしたい。透明であればホルトンのそれ程変わらないだろうという判断で、それを購入しました。 空のホルトンの容器に移し替えれば、見た目は変わりません。 しかし、使ってみると今までのホルトンとは違う感触(金属同士が直に触れ合うような感触、タッチ感、ピストンのレスポンスの違い)を感じました。良い悪いということではなく、好みに合わなかったのです。 結局、ホルトンに戻ったわけですが、オイル一つでも違うものだと高校生ながらに思ったのです。 バルブオイルには以下のような効果があります。 1・バルブ内の気密性の保持または向上(伴う吹奏感の変化) 2・バルブの滑り向上 3・汚れの付着防止 4・汚れを洗い流す「フラッシング」効果 5・バルブオイルの被膜効果(伴う吹奏感の変化) など。 バルブオイルは様々なメーカーから、色々な種類が発売されています。 以前は各メーカー一種類が殆どでしたが、現在は楽器のコンディションによる相性やフィーリングの変化を狙って3種類ほどのラインナップを揃えるメーカーが増えているように思います。内容としては主に粘度の違いでスタンダードを軸に粘度の高いものと低いものです。 またオイルの元々の成分(鉱物油、化学合成オイル等)に違いがあります。 バルブオイルを変えれば、ピストンのタッチや、滑り、吹奏感などに変化があります。(ピストンのコンディションによって結果が変わります) また、バルブオイルの差し方によっても傾向が変わります。(一度に差す量を少量にして回数を増やすなど) バルブオイルの性質についての「傾向」は語れますが、結局は好みと相性になりますので、ご自身で色々試されると新たな発見があるかもしれません。 私で良ければ「バルブオイルソムリエ」とまでは名乗りませんが、相談をお受け致します。 石井管楽器
by ishiikangakki
| 2015-08-15 17:54
| 金管楽器
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